ドキュメントの自由はオープンなフォーマット、例えば、ISO標準でありLibreOfficeやその他のFOSSオフィスソフトのネイティブファイルフォーマットであるODF(Open Document Format)に基づいています。
ドキュメントをコンピュータに保存するとき、そのドキュメントはコンピュータ上のファイルとして保存されます。それがテキストファイル、画像、ビデオ、その他の成果物であっても、ファイルフォーマットとして知られる特別に符号化された構造で保存されます。
データを共有可能にするために、ソフトウェアプログラムは他者と通信できるようになっているべきです。これは、データの交換とそれに関するデータの読み書き操作を邪魔するようななにか障壁が存在しないことを意味しています。このようなシームレスな交換を可能にするために、ソフトウェアプログラムは「相互運用可能(interoperable)」であることが要求されます。
相互運用性(interoperability)は、オープンな標準に従っているときだけ保証されます。オープンな標準とは例えば、公的な技術仕様、いかなる制約や支払いなく誰もが利用可能である、オープンな意思決定プロセスでメンテナンスされている、ものです。このようなオープンな標準に従ったファイルフォーマットが「オープンフォーマット」です。
ソフトウェアの相互運用性が脇役となっている場合、あるいはプログラムの作者が相互運用のための鍵となる情報に対してアクセスを提供していない場合、ファイルのデザインレシピが隠されている場合、あるいはファイルデザインレシピは公開されているものの、それを利用するプログラムの変更を追いかけきれていない場合、そのファイルフォーマットは「クローズド」であるとされ、相互運用性の妨げとなります。ソフトウェアユーザーにとっては、オープンファイルフォーマットを選ぶかクローズなものを選ぶかは、自分自身のデータの所有権、またそれにアクセスでき、時間が経過しても利用可能であるかどうかに対して強いインパクトを与えるのです。
フリーソフトウェアは四つの「自由」をユーザーに提供するプログラムのことです: ソフトウェアをコピーして誰かに再配布する自由、どんな用途にも利用する権利、その機能を知るために中身を研究する権利、そして改善のために修正を行う権利。フリーソフトウェアのデザイナーは通常、既存のオープンフォーマットに好意的で、その進化に貢献しています。
さらに、フリーソフトウェア開発者はそのソースコード(デザインレシピ)を公開しているので、その中で利用されている記録方式やフォーマット記述は実質的にソフトウェア自体と一緒に配布されているのです。
オープンフォーマットとフリーソフトウェアは同じゴールを共有しています: すべての人たちにサービスを提供し、彼ら自身のデータの完全な所有権とコントロール、そしてそのデータを永続的に利用できることを保証します。
「ドキュメントの自由の日」(Document Freedom Day; DFD)2020を祝いましょう。オープンフォーマットの大事さという情報を他のみんなに伝えましょう。あなたのDFD Doveを作りましょう。
[このテキストはほぼ全面的にAprilによって作成されたドキュメントに基づいています (https://www.april.org/en)。昨年のドキュメントの自由のために書かれて、Creative Commons Attribution Share Alike 2.0 Licenseでリリースされています。